IoT/M2M時代の真の『モデル駆動開発』とは?
現在の『モデル駆動開発』では,とても重要なことがあります。
それは、開発初期から開発作業とその成果物の「正当性」と「妥当性」を保証しなければならないと言うことです。
これは各業界の国際規約やISO/IEC/IEEEなどの規格で決まっているので無視はできません。
航空宇宙、車載システムおよび医療機器に代表されるように人命に関わるようなシステムでは,EaryValidationと言って,開発初期から作業成果物(モデルも含む)を工学的な視点から「正当性」と「妥当性」を保証しなければなりません。
当然、モデルを単に作成しても意味はありません。
モデルや成果物の「正当性」と「妥当性」を客観的な方法で保証できないからです。
また、開発作業は経済活動ですから高品質なものを早く開発することが要求されます。企業間の開発と価格競争は激しくなっています。
モデルや成果物の「正当性」と「妥当性」を客観的な方法で保証し,生産性を高めるにはどうすればいいのでしょうか?
答えは開発アプローチそのものが工学的(形式的)でないと,モデルや成果物の「正当性」と「妥当性」を客観的な方法で保証し,生産性を高めることは不可能になってきています。
従来は航空宇宙,車載システムおよび医療機器など特定のシステム開発にのみ,国際規約で定めらられたモデルや成果物の「正当性」と「妥当性」を保証していました。
しかし,IoT/M2M時代では多くのシステムが繋がり連携しますから,システム全体は複雑になるために,安全性や信頼性などが従来以上に極めて重要です。
また,ロボット、自動運転、AIなど多くの事を人間以外のシステムが行う時代に突入します。
ロボット、自動運転、AIの時代になり,多くのシステムが繋がると,安全性や信頼性を確保することは大変になってくるため,各開発者が勝手な方法で開発をされては困ります。
そのためISO/IEC/IEEEを含めOMGやIICで国際規約が多く作成されています。そしてこれらの国際規約に精通しないといけません。
今後は殆んどのシステムで,EaryValidationと開発作業全体を通じてモデルや成果物の「正当性」と「妥当性」を保証する時代になっていきます。
生産性を向上させるには自動化が重要ですが,そのためにも工学的な方法が大切です。
IoT/M2M時代の真の『モデル駆動開発』とは,安全性や信頼性を意識した開発アプローチを採用することで,成果物の「正当性」と「妥当性」を客観的な方法で保証し,生産性を向上するために行うのです。
逆に言えば,成果物の「正当性」と「妥当性」を客観的な方法で保証し,生産性を向上するためにはどうすればいいかと考えたとき,真の『モデル駆動開発』の価値と意味が見えてくると思います。
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