前ソニーCEO出井伸之さんの本「迷いと決断~ソニーと格闘した10年の記録」
先日、私がソニー社員時代であったCEOの出井さんの本を購入した。
最近出版された新書ではない。
書店で「へぇー、こういう本が出ていたんだ?!」と言う感じで手に取った。
同じ時代にソニーに所属した者として興味深く本を読んだ。
良くある経営者の成功哲学を述べた本では無い。
また、出井さんの単なる華麗な実績を述べた自己満足的な回顧録でもない。
当時のソニーの問題と格闘がハッキリ示されてている。
どういう状況であったか?どのように判断したか?何が成功で何が失敗であったか?が語られている。
・先輩社員を何人も飛び越えてCEOになったときの他の役員の協力はどうであったか?
・創業者で無い人間がCEOや社長になる難しさについて
・ソニーのバランスシートがかなり傷んでおり、このままではソニーは潰れますと社内に現実を直視させたこと
内容から判断して、そしてソニー社員として内部に居た人間として言えるのは、この本の内容は事実だろう。
それでも私自身、出井さんの想いやメッセージは、現場の社員には届いていなかったと判断している。
この本で初めて知ったことが多いからだ。
この本を読んで出井さんを取り巻く当時の状況が良く分かり、ある程度出井さんの決断と行動は納得出来た気がする。
口で言うのは簡単であるが、ソニーのCEOの責任と業務は尋常でないことも改めて感じた。
常に問題意識がある方なら、ソニーの様な大企業で無くともこの本の内容は、中小企業やベンチャー企業の人間でも読んで得るものがあると思う。
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