アーキテクトになるための書籍シリーズ10~書籍「Object-Oriented Technology for real time system」
今日紹介する書籍は、「Object-Oriented Technology for real time system」だが、これも出版されてからかなり時間が経つ。
オージス総研も時代に、この書籍の存在を教えられて知った。
オブジェクト指向開発を大規模な制御系のリアルタイムシステムではなく、小さな組み込み系も考慮している手法であることや、組込みやリアルタイムシステム特有の課題にとても詳しい手法が述べられていたことが新鮮だった。
オブジェクト指向開発は、防衛や航空宇宙産業を中心に、ビジネス系よりも古くからソフトウエア開発の複雑性をコントロールし、保守性や拡張性を高めようとして適用されてきた。
「Object-Oriented Technology for real time system」の特徴はいろいろあるが、一番の特徴は組込みシステムの持つリアルタイムシステムの時間制約を満たすためのタスク分割や優先度付与とオブジェクト指向による設計方法の明確化の部分だ。
この書籍で解説されている方法が唯一無二の方法ではないし、最善策とは限らないが、これまで経験則により実施されてきた作業に対して、著者の考えを明確に作業手順と示したのは本書が最初ではないか?
ノーテーションがUMLではないし、クラス図の作成のテクニックやアーキテクチャ設計に対しては他書で知識を補い、他の手法の良いところを追加することが必要だが、それでも有益な内容を数多く含んでいる。
=HSCI Takanari Hashimoto(URL:http://hsc-i.com/)=
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