病院に行くときには「病院機能評価」を意識しよう~病院版のISOやCMMIのような認証
製造業やITおよび金融ビジネスでも各種基準が存在する。
多くの方が知っている代表的なものとしてはISOである。
それと、私が取得している資格であるCMMIも製造業やITではかなり認知されている。
実は病院にも病院の理念、医療倫理、医療業務におけるプロセス改善の評価項目が存在する。
それが、「病院機能評価」だ。
日本医療機能評価機構というところが、認定の評価と業務改善の指導を実施している。
病院の種類や規模に応じて評価項目があるが、この項目を見ると患者側に立つ医療サービスなどの評価項目が、かなり細かく設定されており数多く存在する。
評価項目を見ると、医療に対する不満や要望を記録し改善に対する活動や相談窓口、専門の相談員の配員などに対するチェック項目があることが分かる。
私達が今まで知らなかった病院が遵守しなければならない業務フローやモラルがあることが分かる。
病院が病院機能評価の認定を受けることは、製造業がISO9000を取得するがごとく重要で、今や病院という病院は全てこの病院機能評価の認証を取得する方向のようだ。
認証を受けないと病院として不十分なサービスや医療対応と判断されるだろう。
ただし、重要なのは認証そのものよりも、アセスメントで課題や問題点を明確にし、課題や問題点を改善するところである。
これはISOもCMMIと全く同様である。
現代では、看護士不足や看護士の過酷な労働条件、医療事故、不明瞭な医療行為が問題視されているので、このような病院の業務改善は非常に重要である。
良く行く病院や近所の病院がこの病院機能評価の認証を受けているかどうか、そして、どのような評価であったかは下記のURLで検索できる。
http://www.report.jcqhc.or.jp/
関東の多くの病院では病院機能評価の認証を取得しており、取得した病院のWEBでは、その時の評価項目毎の成績も公開しているから業務改善意識が高い。
このように病院機能評価の認証の結果が公開され、誰でも参照できることの価値は大きい。ISOやCMMI以上に評価できる部分である。
誰でも病院機能評価の認証について見れるから認証を受けていない病院も沢山あることが分かる。
日本医療機能評価機構のホームページでは、2009年2月16日現在で、
全病院数 8832のうち認定病院数 2555
と表示されているから、認証を受けていない病院の方が多いことになる。
医療のサービスや質は病院によってかなり異なるので、普段から病院機能評価のようなものは意識することが大切だ。
今後はこのようなオープンな情報をもとに医療サービスを受ける時代だ。
自分自身や大切な家族、親戚、友人が安心した医療を受けられる為には、医者や病院任せにせず、私達ももっと医療のことを勉強することが大切である。
その為に、患者側がこのような制度をもっと認知し、理解することが重要である。
是非、大切な家族、親戚、友人にこの「病院機能評価」を教えて欲しい。
=HSCI Takanari Hashimoto(URL:http://hsc-i.com/)=
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