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2009年1月 4日 (日)

CMMIのアプレイザルの厳格化と日本企業への警鐘

SEIが主催するCMMIのワークショップでCMMIのアプレイザルの厳格化が加速することが明確にされた。

特に組織成熟度レベル4、5については、アプレイザルにSEIが積極的に関与する方向だ。

SEIは従来までのアプレイザルにおいて、アプレイザーの判定にかなりグレーがあるという懸念からSEIがアプレイザルのときに一緒にアプレイザルの判定に関与することになっている。

そして、今後は、組織成熟度レベル3のアプレイザルについても同様の方針が適用される方向性が強いようだ。

つまり、これまでアプレイザルでは、リード・アプレイザーと組織のアプレイザーチームにより成熟度判定が実施されていたが、これからはSEIも判定に関与するということである。SEIが現状のアプレイザル結果に疑問視をしていることに対するアクションだ。

実際にUSでは組織成熟度レベル4、5のアプレイザルの際にSEIが関与し、過去に達成していた成熟度(レベル3やレベル2)すら満たしていないと判定されるなどの事例が結構発生している。これは、ワークショップでSEI自身が発表しているか間違いないニュースだ。

さらに、アプレイザルで不正確な成熟度判定やアプレイザルの実施をした場合には、リード・アプレイザーが資格をはく奪されている事例も起きている。

おそらく今後ますますこのような事例は、世界中で増えるだろう。SEIもこのような事例が多くなるようであれば、さらに厳格化への方針を打ち出すのではないだろうか。

さらに厳格化が考えられることの1つには、CMMIによるプロセス改善活動の支援業務とアプレイザル業務の分離がある。

これまでは、同一の企業や資格を持つコンサルタントが、顧客企業に対して、CMMIによる改善活動支援業務とアプレイザル実施サービスを行うことが可能であったたが、今後は出来なくなるかもしれないという事である。

この部分は、実はまだグレーな部分があるが、会計と会計監査を行う人物や企業が同じでは正しい監査が機能しないようにCMMIによるプロセス改善活動の支援業務とアプレイザル業務の分離されなければ、本当の意味で正しい成熟度判定はできないだろう。

今後のSEIの意向に注目したいが、何らかの明確な方針が打ち出されるか知れない。

日本でも既にアプレイザル時にSEIが関与している報告がされている。報告を聞くとかなり深く判定に関与している。

厳しくなるのは大変だが、正しい改善活動を啓蒙する上では歓迎されることも事実だろう。今後はCMMIの本来の目的に即した活動の加速が期待できるのではないだろうか。いつの時代でも最終的に、本物を実践して来た企業は残り、そうでない企業は消えていくのだろう。

心配なのは、日本の企業の中でSEIが期待する本来のCMMIによる改善活動をしてこなった組織である。私の勝手な推測だが、日本ではこのような企業はかなり多い気がする。

このような企業が今後アプレイザルを実施すれば、過去に判定された成熟度判定が、SEIにより取り消されることになるから大変である。

色々な諸事情があるだろうが、基本的には不正確なアプレイザルを実施したアプレイザーやアプレイザルサービスをビジネスとして実施している企業に責任が及ぶだろう。専門家として金銭を得てサービスを実施する以上、正確なサービスとモラルが要求されるからである。
もちろん、正しいCMMIによる改善活動と成熟度判定をしていれば心配はない。

CMMIのライセンス保持者に対しても、ビジネスモラルや情報漏洩へのリスクに対する定常的にWEBによるトレーニングが実施されているからSEIの取り組みは真剣だ。

=HSCI Takanari Hashimoto(URL:http://hsc-i.com/)=

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