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2008年12月18日 (木)

サラリーマンの転職成功法

今日はサラリーマンの転職について考えてみる。

先日、書店に行くと自己啓発の書籍と共に「転職のノウハウ」に関する本が数多く見られた。

往年の終身雇用の時代は完全に終わりを告げ、不景気の時代と言えでも転職が盛んに行われるのだろう。

あまりに数多く転職ノウハウ本があるので、どのようなことが書かれているのか手にとってみた。

感想はこれらの転職本にどうも違和感を覚えるということだ。

著者の多くは転職を仲介する転職エージェントの会社の方のようである。または、以前企業の人事部で働いていた方達である。

転職の意義や心構えなどがつらつらと書かれている。まぁ、この辺りまでは一般常識的なことが書かれていて可もなく不可もなくである。

しかし、履歴書や職務経歴書の書き方、企業が求める人物像、戦力への期待、応募してくる転職者の選定方法、企業の本音などの部分になると内容がどうもおかしい。
ちょっとオカシイ、中には根本的に間違っている記述が多い気がする。

転職エージェントの会社の方は日々の業務で、企業の人事部の方と話をすることが多いだろう。人事部から情報を得ることが多いのである。

しかし、メーカーや金融など分野や職種を問わず転職者のニーズと選定は現場の部署が判断するので人事部はあまりよく分かっていないケースが多い。

人事部は、企業として全体的な転職者の応募の窓口や雇用調整および入社に関する規則などの管理はするが、現場の専門的な業務内容や現場が欲しがっている人材のことはあまり理解していない。
これは職種上仕方がないし、責めることはできない。

また、人事はあくまで一般的なことしか転職エージェントなど外部の人間には話さない。
いくら「ここだけの話ですが」というフレーズとともに話をしても、重要な本音や社外秘の事は話さない。それを真に受けて転職エージェントの方が書籍にしているとしか思えない。

昔から人事方針や採用情報は企業の社内でもトップシークレット扱いで、同じ企業内の人間でも情報を不用意に社員には伝えない。

管理者と言えでも人事方針や採用情報は最後の最後まで知らされないことが多い。企業の最新技術成果や研究内容と同じくらいトップシークレット扱いなのだ。
だから、たやすく社外の人間に話すことはしない。

そもそも、書籍の執筆者自身が特定の業種のスペシャリストであり、企業の現場で働いた経験と複数の転職を経てキャリア形成した経験がない限り「真の転職ノウハウ」など書けないだろう。

現場は景気が良かろうと悪かろうと、いつの時代も常に優秀な人材を求めている。優秀な人材は常に圧倒的に不足している。これは絶対的に事実である。

ただし、企業が採用できる転職者は毎年企業の業績に応じて絶対数が決められているので、特定の部署ばかり転職者を採用して、部署間で転職者の採用チャンスに不公平が生じないような調整も必要となる。

企業の雇用のバランスや人数の枠の問題で、現場としてかなり魅力を感じる優秀な人材が転職に応募してきても採用できないケースもあるのだ。
決して、能力や経験で不合格になるケースばかりでない。

一方、応募してくる転職者の多くは、何が優れているのか全く意味不明の応募者が多い。面接にたどり着く前に書類選考で落ちる可能性が多い。面接でも自分の経験と能力をアピールできない方もいる。スキルと経験が無ければ仕方がないが、実力がある場合は残念な結果になる。

転職者を採用しようとする企業は、転職者希望者に対して「なんとかいいところを聞き出そう」という気持ちはあまりないと思う。転職の面接はあくまで「オーディション」であり、自分の能力をアピールし、面接官に伝えられなければ「不合格」になってしまう。

私自身エンジニアとして国内、外資系、コンサルティングファームへと転職し働いた経験がある。そして応募してきた転職者の選定側になったこともあるから身を持ってわかる分かるのである。

是非知ってほしい履歴書、職務経歴書の書き方、面接の受け方は確実に存在する。
しかし、それは採用をする現場の人間の視点を持ち合わせていないと絶対に分からない。
転職者を採用したい現場の面接官が、応募者の職務経歴書の「どこの何を見るか」、面接では「何を知りたいと考えているか」をきちんと理解する必要がある。
実のところかなり「専門的かつ実践的なスキルの所有と業務での実績と経験」を非常に意識しているのだ。

そのため難しい資格と言えでも、資格を記載することがアピールに効果的とは言えない。資格はあくまで判断の1つの指針にしかならない。

これまでどのようなことを実践してきたか?、何ができるか?職場に来たらどこまで活躍できるのか?を、面接官が普段実施している業務に対して、応募者がこなせる能力があるかを冷静に観察している。

私はこれだけ活躍できる人間であり、私を採用するれば企業にとって大きな戦力であると言うことを自信、スキルそして経験と共に見せなければならない。

ただし、決して実力以上の事を言っても相手にはバレることになる。同じ業種の人間である以上短くて5分、長くても30分話せは大体のスキルや経験、自社の社風と職場で活躍できるタイプであるかどうかが分かるのである。

ただし、転職する方にはいろいろな事情や背景がある。単純に転職について論じることはできない。

また、転職が絶対的に良いとも、悪いとも言えない。この点はやはり注意しなければならない点であることは確かだ。

=HSCI Takanari Hashimoto(URL:http://hsc-i.com/)=

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