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2008年12月

2008年12月31日 (水)

トヨタ自動車に見る現代の大企業の課題~トヨタばかりが悪い訳ではない

今日で31日の大みそか

2008年が終了するがあっという間の一年だ。ついこないだクリスマスイヴと思っていたら、今日はもう2008年の最終日である。

今年は年末になって色々な事件が起きた。
自動車業界を直撃した大不況で、契約社員の方や派遣の方が解雇される問題で大揺れ状態になっている。契約を打ち切られた契約社員の方や派遣の方は大みそかとか正月とかの場合ではない大変な状況である。

自動車業界は日本の基幹産業で裾野が広いから多くの日本企業に多大な影響を与える。

TVでは色々企業側の経営姿勢を問題を視している。確かに、契約社員の方や派遣の方が解雇は大問題で企業側にも考慮が求められる。今回の状況では「使い捨て」と言われて非難されても仕方がない。今後の契約社員の方や派遣の方の契約のあり方に企業も政府も再考すべきであろう。

一方で、この不況下での経営について大手企業の経営者ばかりが悪い訳けではない。

自分が所属していた企業の改革やコンサルタントとして複数の企業の中枢で企業改革に日々携わっているが、トヨタ自動車を始め現在の国際的なビジネスをする企業の経営判断と舵取りは、グローバル化というシステムの中で非常に難しくなっている

理由は企業の国際化の加速である。
資本の確保が国際化になるにつれて色々な利害関係者(投資家、マーケット、協業企業、各国の政府)が関わる。

昔のような日本企業独特の経営感覚でいると大変なことになる。

現在の大企業は海外の投資家が保有する株の比率が大きくなっている。各国の銀行も優良企業へ投資をする。大学ですら運営資金で証券や債権に投資をしないとやって行けない時代なのだ。このような投資で利益を求める資本主義に問題があるのは確かだが、現状はキャピタルマーケット色は濃くなる一方である。

これは現在のような国際化の中でビジネスをする上では避けられない。国内だけで資本を確保することが無理な時代のためである。

トヨタも以前は社内預金が多い典型的な日本型企業であったが、積極的な配当の交付や自動車以外の投資による積極的な収益の向上(やはり投資家は利益を配当することを要求する)など、グローバルなビジネスを成功させるには、国際的な経営方針に転換していかなければ海外の投資家や企業や各国の銀行と上手く付き合っていけない

これから世界の経済状況が悪くなると分かっていても、世界中に投資家が多くなると、企業の経営層だけで舵取りをすることが出来なくなる。典型的な日本人が考えているような考え方をしない方も多いし、あくまで投資家という立場の意見もあるからである。特に投資家は、企業の売上を積極的に投資(不動産、証券、国債など)に回し、利益をあげることを期待する。

投資家の立場は強いから、企業の経営層が今後の世界経済を考慮して生産や販売計画を見直すとすることが簡単に出来ないこともある。

特に大企業は四半期ごとに経営状況を公開するが、現在のような株を投資目的で短期で売買する投資家が多くなると、目先の利益を最優先するので企業に常に売上重視、利益重視の圧力をかけるからだ。短期で売買する投資家は、長期的な視点などどうでもいいケースが多いからである。

また、昨今の国際的な会計システムも企業の経営層だけで舵取りを難しく理由が存在している。大企業は国際ルールの乗っ取った四半期ごとに売り上げや利益、今後の利益の予測を細かな勘定科目とともに経営状況を公開する。

これにより一応企業の経営状況を透明化できる狙いがある。投資家や取引先はこの公開された情報をもとに投資や協業を判断する訳だ。

しかし、皮肉にもこれにより、企業の経営層は大胆な経営施策を実施できなくなっている

企業は常に安定した売り上げを期待されるために、少しでも前の四半期と売り上げや利益が鈍化したり、下がると大きく騒がれるからである。つまり、マーケットが敏感(過ぎるくらい)に反応するのだ。今の企業には日銭の売上と利益の確保がどうしても周囲から求められる時代だ。

今やインターネット時代なので、企業の会計報告情報は一瞬で世界中に伝わる。
企業の資本は株価に大きく影響を受けるから、直ちに、世界中の投資家が株を売買する。少しでも悪い情報と判断されれば、株価がさがり、経営に影響を及ぼす。

そのために、企業は常に一定の売り上げを求められるようになってしまうために、いろいろな施策を打つことが難しい立場になっている。常に現状をどのように維持するかという無難(過ぎる)施策しかできない硬直状態に置かれやすい。
マスコミや投資家はやはり毎回毎回の経営状態の報告に一喜一憂するためでもある。

トヨタなどの日本の自動車業界は大変好調であったからこの好調さを常に堅調に維持するのは大変なことだ。
特にトヨタのような企業は世界中から注目されているので、売上が鈍化すると大変な騒ぎとなる。

今後の世界経済に悪い材料があり、売上に影響がでることが想定されても、実際に問題が発生しない限りついこないだまでの売上を維持するように「アクセル全開」にせざるおえない状況になるのだ。もちろん、本来は生産や販売計画を見直すのが良いのは経営層は十分理解している。

しかし、企業の投資家などの利害関係者の中には、

「店に客が大勢来ているのに、なぜ生産を少なくするんだ!」
「不安材料があっても、絶対に起きるとは限らない。そんな起こるか分からないことよりも、バンバン生産して、現在の目の前に来ている大勢の客にさっさと製品を売れ!それが最重要だ!」

という意見も少なくない。

生産や販売の見直しは提携している企業間の経営にも大きな問題なので、諸事情の制約が加わり判断が難しい。

世界経済が鈍化することが予想されるから、単純に生産や販売を少なくしましょうとはいかない時代である。

=HSCI Takanari Hashimoto(URL:http://hsc-i.com/)=

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2008年12月30日 (火)

師走も大詰め30日

今日は30日でいよいよ師走も大詰めだ。先ほど、仕事場のオフィスにも鏡餅を飾った

Photo_5 日本の12月はボーナス、クリスマス、忘年会、大みそかそしてお正月と大変慌ただしいが、活気がって大変好きだ。

今年は大不況に世界中が見舞われているが、それでも良いニュースもある。

来年は経済がさらに厳しくなる傾向だが、少しでも良いことが世界中で起こりニュースで紹介されることを願っている。

最近は悲惨な事件や企業や官僚の不祥事が多発しているから、良いニュースを読んだり、聞いたりすると純粋に嬉しいし、ホットする。

自分のコンサルティング業務で社会を明るくするように、来年は今年以上に活躍できることを願いたい。

多くの方はもう仕事を納めで、正月の準備に大忙しと思うけど、私はクライアントから依頼されている仕事が詰まっており、31日まで走り切るつもりだ。

=HSCI Takanari Hashimoto(URL:http://hsc-i.com/)=

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2008年12月28日 (日)

速読のメカニズムと効果1のその2

(速読のメカニズムと効果1のその1からの続き)

話を戻すと、「YESと回答すると次に受ける質問群は以下だ。

  • 「斜め読みでなく、本当に100%理解して読めるのか?」
  • 「どうして早く読めるのか?」
  • 「小説などじっくり読まないと詰らないのではないか?」
  • 「一度速読を身につけると、以前のような読書はしないのか?/出来ないのか?」
  • 「どんななジャンルの本でも同じスピードで速読できるのか?」
  • 「本を早いスピードでパラパラめくりながら速読しているのを見かけたが本当か?」

以上が、良く受ける質問だ。
私はあくまで訓練を受けただけで速読の指導者でも専門家でもないので、あくまで私個人の回答として聞いてほしいが、

●「斜め読みでなく、本当に100%理解して読めるのか?」

これは、YESである。
一文字一文字読む”ことになるので100%の理解となる。
ページの文字が瞬時に視覚に入る訓練を実施するから可能となる。このような読み方ができるようになることを「離陸する」と指導では言っていた。

●「どうして早く読めるのか?」

詳しくは速読の書籍に譲るが、通常の読書は目の動きや読み方に非常に無駄があるので、この無駄を矯正するのと、本のページを目に入るような訓練をする。

速読はある一定期間訓練すれば誰でも身に着けられるが継続が必要なのである。
そういう意味ではソロバンと同様と考えてもらうと良いと思う。

ソロバンも上段者になるともの凄い暗算が可能になるが、まさに速読もそのような感覚だ。まぁ、速読はソロバンの有段者になるほどの苦労も時間もかからない。

速読にもレベルがあり、上級者になればなるほど1分間に何万字も読めるようになる。
そして、場所などを選ばず実施できるようになる。

ただし、速読の読み方を止めてしまったりすると緩やかだが速読の能力が落ちるので定期的に実施することが大切なのだ。これもソロバンなどと同じである。

暗算もソロバンという概念を知らない外国人の前で、3桁×3桁の掛算の暗算を披露して見せたら、「インチキだ」「手品だ!」と言い出す方もいるだろう。
#ちなみに私は暗算はできないので念のため。

ソロバンと異なり速読は歴史が短いから、まだあまり認知されていないだけだと思う。

速読の訓練は非常にシステマティックに構成されている。
写真のストップウオッチのほかに、速読用のブックスタンドなどを用いて訓練を受ける。
カリキュラムも練られていて科学的だ。

●「小説などじっくり読まないと詰らないのではないか?」

個人的な意識としては、速読でも普通の読み方でも小説などの味わいが変化することは全くない印象である。

●「一度速読を身につけると、以前のような読書はしないのか?/出来ないのか?」

速読を身につけても、以前のような読み方は出来る。
速読をするときは、”モードの切り替え”をする感じがある。

速読は速読のための姿勢、目の使い方、集中の方法があり、少しばかりし集中を要するのだ。速読も上達すればするほど、電車の中でも可能となるが、私は上級者はないので電車の中では実施していない。

●「どんななジャンルの本でも同じスピードで速読できるのか?」

答えはYESでもありNOでもある。
これは速読の問題というよりも、理解のスピードの問題である。
速読はどんなに早く読めても、内容が難解な技術書、医学書なら理解に時間がかかり、文字を読むスピードに理解の早さが伴わないから、早く読めないという理屈だ。
つまり、「読む速度=文字を読む速度+内容の理解の速度」なのだ。

だから、速読の方法で読むことはどんなジャンルでも可能と言う点でYESであるが、じっくり考えながら読む必要がある本は、理解に時間がかかるので簡単には読み進められないと言う点でNOである。

●「本を早いスピードでパラパラめくりながら速読(1冊およそ10秒)しているのを見かけたが本当か?」

これはNOである(と思う)。
私も昔にTVで女性が本をもの凄いスピードでパラパラページをめくりながら速読しているのを見かけたことがある。

しかし、これは無理である。おそらく、私が習った速読とは異なり、目に見えた文字の断片から大ざっぱな大意を把握するようなものと推測する(あくまで推測)。

速読はどんなに早く読めるようになっても一文字一文字確実に読むことになるので、凄いスピードでパラパラページをめくるとなると、ページが完全に開かないために見えない文字がてでくる。これでは速読にならないからである。

ただし、繰り返しになるが私が習った方法でも分厚い本が、難しい専門書などでなければ上級者なら5~10分で読めるようになる。

ページをめくる作業は、速読では大切な技術なる。だから、目の訓練と並行してページのめくり方も習う。しかし、パラパラ漫画を見るように”バーッ”と、ページをめくる訳ではない。速読のペースを妨げないようなめくり方を習うのである。

以上が、よくある速読への質問であり、私の個人的な回答である。

この速読の方法に興味がある方は、教室に通い直接インストラクターから指導を受けた方が良い
インストラクターに質問や疑問を相談できるし、間違った方法で独学する不安がなくなり精神的に安心できるからだ。

私が渋谷教室に通っていた時は、若い女性の助手の方がいて色々アドバイスをしてくれた。この助手の方は相当な速読能力の持ち主で、たまに速読のデモンストレーションをしてくれた。

直接目のあたりにすると「おぉー、スゲー」となるから、モチベーションUPにもなる。

=HSCI Takanari Hashimoto(URL:http://hsc-i.com/)=

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速読のメカニズムと効果1のその1

年末なので部屋を片付けていたら昔習っていた「速読」用ストップウォッチが出てきた。ストップウォッチと言っても、キッチンタイマーを利用しているのだが。。。
このストップウォッチは、速読の訓練の時に使ったものだ。

もう速読を習ったのは10年以上前になる。

Sw1 Sw2

速読の教室を経営されている佐々木 豊文さんから直接指導を受けた。
佐々木 豊文さんは速読の書籍を数多く出版されている方だ。
以前は渋谷しか速読教室が無かったが、さっきWEBで調べたら5か所も教室が出来ている。
http://sokudoku.co.jp/

速読というと良く質問されるのが「本当に早く読めるのか?というものだ。
当然聞かれておかしくない質問だ。

この回答に応える前に速読について簡単に整理する必要がある。速読にもいろいろな方法があるからだ

巷で速読と呼ばれるものには大きく3つに分類できると私自身考えている。
これら3つは異なる速読のメカニズムをとる方法なので、この点を確認してからでないと、「本当に早く読めるのか?」という質問に回答できない。
なぜなら、「早く読む」という「早く」の「ゴール設定」と「狙い」が異なるからだ

さて、速読には大きく3つの方法があると書いた。それは、

  1. 目玉をキョロキョロ動かす訓練をして毎分何万時という読書を目的とする方法
  2. フォトリーディングと呼ばれる速読法
  3. 効率の良い読み方で早く読む方法

私がはじめに指導を受けたのは、最初のNo.1の方法である。

2番目のフォトリーディングも現在話題になっているが、実はこちらも5年前位にトレーニングを受けているので、別の機会に紹介したい。今回紹介する方法とは全く異なるアプローチである。

3番目の方法は速読の中でも特別な方法を用いるのではなく、新聞や書籍の編集の特徴から効果的な読み方をしようとするものである。

今日、紹介するのは最初の方法である。
この速読法を最初しったのは、高校生の頃である。
これは韓国の速読の先生が考案した方法で、高校生の頃に、いくつか速読の書籍が出始めていた。
目玉をキョロキョロ動かす訓練のシートもついていおり、訓練方法や順序も書かれていたが、自分で練習しても良く分からないことが多い印象だった。

その後、社会人になって佐々木 豊文さんの書籍を読み、改めて速読への興味が沸いたのだが、この韓国から輸入された速読方法にもいくつかの流派があるらしいことも知った。

書籍を読んで佐々木 豊文さん自身が正しい速読の方法に出会うまでの苦労話が載っていたりと、書籍の内容にとても納得感を得たので、佐々木 豊文さんが指導する教室が良いと思い書籍に書いてった教室の連絡先に問い合わせ、訓練に通うことにした。

速読の練習もそうだけれども、自己啓発系の訓練は自分一人で出来るものが多いが、一人で練習していると誰でも「本当にこれでいいのかな?」と常に不安が付きまとう思う。
だから、直接指導を受けた方が、多少費用や時間がかかっても結局は一番確実に早く目的が達成できると思う。

そうそう、良く質問されるのが「本当に早く読めるのか?」という質問への回答がまだであった。答えは「YES」である。

ただし、私は佐々木 豊文さんの書籍に書いてある方法や教室に通って訓練を受けた方法しか「YES」と答えられない。他の方もこの方法と類似した速読の講習を実施しているところがあるが、佐々木 豊文さんの訓練方法と同じでないと思うので、それに対してはコメントできないということに注意して欲しい。

(速読のメカニズムと効果1のその2へ続く)

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2008年12月27日 (土)

ジョイ石井さんの会社訪問@六本木

27日は寒い一日だったが、六本木に用事で出かけた。

ジョイ石井さんの会社でお話を聞くためである。ジョイ石井さんと言えば、昔TVで通訳として登場したいたのを良く見ていたが、あの方の会社だ。

ジョイ石井さんの会社の事務所は六本木にあり、六本木ヒルズの前を通り歩いて3分くらいである。

そう言えば、六本木ヒルズは以前講演を依頼されてIT関係の講演をしてい以来来ていない。ライブドアの事件以来あまり六本木ヒルズも話題にされることが無くなった気がする。ITバブルの象徴だった。

Hills_2

それにしても、12月のボーナスと給料が出た後の週末なのに、昨今の大不況のせいか今一つ賑わっていない六本木のようだ。風が強く寒いから通りに人が少ないだけか?

さて、目的地に着くと、ジョイ石井さんの会社の代表取締役の李さんがいろいろ話しをしてくれた。対応も丁寧で親切な方だった。
話し方から仕事が大好きという印象だ。スタッフとの方ともいろいろ話をしたが、皆さん丁寧で朗らかである。

企業を訪れることが多いが、直接お邪魔して担当者やスタッフの方とお話を聞くと印象が分かり、どういう会社か大体分かるものである。

夜の10時位までお邪魔して色々お話を伺った。

=HSCI Takanari Hashimoto(URL:http://hsc-i.com/)=

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2008年12月25日 (木)

経済評論とマスコミの記事はなぜ間違いが多いのか?~「ソニータイマー」について考える

現在の大不況を受けて、松下、ソニー、トヨタ、キャノンなどの経営状況や売上低迷の記事が雑誌やニュースをにぎわしている。

松下、ソニー、トヨタ、キャノンは景気がいい時も悪い時も日本を代表する企業であるためマスコミの格好の記事対象になるからだ。

私がソニーのエンジニア時代には雑誌や新聞で「ソニー神話崩壊」と度々書かれていたし、松下さんも「売りあげ低迷~悩める巨人松下」など書かれ、いつものように見出しを賑わしていた。

昔から、ソニー、松下は雑誌や新聞の格好の対象のようだ。最近はトヨタとキャンノも露出度が高い。
日本にはたくさんのメーカーが存在するのだから、他のメーカーさんも時々は大きな見出しで扱ってあげれば良いと思うのだが。。。。

さて、記事の内容は大抵は、事実半分(売上の数字とか。会社が公開するから当然)、嘘や間違いが半分(社内人事や内部事情)っていったところだった。記事の信ぴょう性よりも、雑誌や新聞が売れれば良いという発想で書いている記事が多いようだ。

ただ、ライターさんやエコノミスト方の中には、しっかりした取材と研究をして記事や書籍にしているものもあるので、記事や書籍を書く方のモラルと実力に依存しているのであろう。

さて、最近の記事の中で「ソニータイマー」についてインターネットで見かけた。
ソニータイマー」とは、「ソニーの製品が保証期間を過ぎるとタイマーで測ったように壊れるという噂」からつけられた昔から存在する一つの「都市伝説」である。

「ソニータイマー」は、マスコミでは良くも悪くも扱われるが、最近見かけた例では、

「かってのソニーは高度な技術があったため、製品が保証期間を過ぎるとタイマーで測ったように壊れるように設計、開発が可能であった。
しかし、今のソニーはもはや「ソニータイマー」を実現できる技術力はない」

と言うものである。

つまり、メーカーが新しい製品をユーザーに購入してもらうには、今使っている製品を長く使ってもらっていては困るので保証期間を過ぎる頃に壊れるように設計するというのだ。

昔、ソニーが大変急成長しているときには、「ソニータイマー」はソニーに対する皮肉として使われた言葉だ。「ソニーは独創的で魅力的な製品が多いが、品質が伴っていない。」と。

「ソニータイマー」はマスコミにとっては、どうやらその時々で都合の言いように解釈して引きあいに出しているようだ。

私はソニーを含め家電メーカーに開発者として在籍していたエンジニアだからはっきりと言えるが、松下、ソニー、トヨタ、キャノン含め、どのような製品のメーカーも製品が保証期間を過ぎるとタイマーで測ったように壊れるように設計など絶対に出来ないし、事実、そんな設計開発方法はしていない

そもそもそんな情けないことをしないと製品が売れないと思う発想では、市場をリードする魅力ある製品を開発できるメーカーになれない

なぜ、このような嘘が市場にまかり通るのか不思議でならないが、完全な「都市伝説」である。

記事を書いている人が技術者でなく、エンジニア経験もない経済エコノミストが多いようだが、事実の真偽を真剣に確認することぜず書いているからであろう。あるは、興味本位か?

どこのメーカーの方でも実際に製品開発に関わっていれば、直ぐにデマと分かることである。

会ったこともない色々なユーザーが存在する中で、計算下通りに製品が故障するという設計は非常に困難である。必要以上に製品を頑丈につくることは、部品調達の費用対効果から実施しないしことは確かだし、最近はエコの問題もあるので、製品の廃棄処分のことを考慮することはある。

しかし、これはあくまで廃棄するのことを考慮してであり、部品の素材に含まれる成分が環境に影響を及ぼさないかとか、リサイクルのことを考慮してのことである。

日々進歩する素材の耐久性の研究のコストや、どのような状況下で、どのような使い方をするか分からないユーザーのことを考慮して、保証期間を過ぎるとタイマーで測ったように壊れるように設計など困難であるし、実際に試みるだけの価値が無い。

製品が故障するというのは多くの場合ハードウエアである。摩耗による劣化や衝突による破損などが原因である。

ソニーは昔からポータブルな製品を市場に提供して来たが、ポータブルな製品は、過酷な利用のされ方が多く、振動や摩耗による劣化や、落下による破損などが多い。

これらはユーザーの使い方、扱い方で大きく異なる。保証期間を過ぎると壊れるような設計の基準をどこにすればいいかなど誰にも分からない。

ハードウエアは素材が日々新しいものに変わるし、エレクトロニクス化も急激に進むので、一定の時間が経過すれば摩耗などで壊れることを想定する設計は困難である。

(バカバカしいが)仮に計算下通りに故障する設計を試みようとすると、多種多様な製品開発を行うメーカーはべらぼうな研究開発コストが必要だ。

また、いずれのメーカーも製品の種類に関わらず部品を他のメーカからの調達に頼っている。製品が保証期間を過ぎるとタイマーで測ったように壊れるように設計をするには、
調達先を含めて計算しつくした設計開発が必要だが、そんなことは無理だ。

それに、製品が保証期間を過ぎたからと言って壊れていてはメーカーの信用問題になり、大きな損失だ。

ユーザーに新しい製品を購入してもらうには、新しい機能を搭載した魅力ある新製品開発が一番であり、競合他社との製品開発競争もあるからメーカーは新製品開発に余念がないのだ

保証期間が過ぎる前に、どんどん新しい製品が登場するのが何よりの証拠だ。

=HSCI Takanari Hashimoto(URL:http://hsc-i.com/)=

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2008年12月24日 (水)

Merry Xmas

Merryxmas

=HSCI Takanari Hashimoto(URL:http://hsc-i.com/)=

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2008年12月22日 (月)

ソフトウエア開発改革のアプローチ~その三:自動化とMDA、ATG、SATソルバ)

(ソフトウエア開発改革のアプローチ~そのニ:自動化とMDA、ATG、SATソルバ)の続き

SATソルバによるコード解析は、SATソルバエンジンを搭載した検証をツールによるコード解析である。

SATを利用した形式的検証が現場へと急速に進んでおり、既にSATソルバエンジンを搭載した海外製の検証ツールが存在して現場で利用されている。

SATソルバエンジンは、論理関数の充足可能性判定を応用しているのだが、エレクトロニクスの分野でやはり先行的に実績がある。
ソフトウエアの分野では近年のCPUの劇的な性能向上とSATアルゴリズムの研究で実用化が可能になってきた。

SATはプログラム言語を問わず利用できる(と思う)が、プログラム言語から必ず論理式にしてからSATソルバエンジンで判定させることが必要となる。
プログラム言語から論理式へは、いきなり変換するのではなく少し準備が必要となるだ。

  • 代入文毎に新しい変数宣言し、その変数を使った式で記述する
  • ループ部分は、ループを用いない方法でコードを記述する
  • 必要に応じて条件と分岐を明確にする前に、if文などを追加あるいは修正する

これらのプログラム言語の修正やプログラム言語から論理式への変換作業は、通常は検証ツールが自動で実施してくれる。

利用者に興味があるのは、「SATソルバエンジンを搭載した解析ツールと従来の解析ツールでは何が異なるのであろうか」と言うことだろう。

SATソルバエンジンの実現アルゴリズムにも依存するので、検証ツールによって異なると思われるが、代表的には、

  • デッドコードの発見
  • マルチタスクプログラミングに関連する不具合(排他制御,デッドロック,etc)の発見
  • 冗長なコード記述の発見
  • パフォーマンスに問題があるコードの発見

などを得意としている。従来の静的解析ツールでは解析評価できなかった、プログラムを動作してみないと分からない不具合の発見まで可能になる。開発の早期の段階で少しでも不具合部分が発見できるのは、やはり大きいな意味を持つ。

SATソルバエンジンを搭載した解析ツール含め、MDA、ATGを利用して効果を挙げるには開発プロセスと検証プロセスの戦略が重要である。

SATはその性質上、大きなコードを一度に解析することは向いていない
つまり、SATソルバエンジンを搭載した解析ツールをどのように開発や検証作業の中に取り込むかが重要となる。
どのようにすれば作業コストを減らしながらも、品質を向上できる作業の手順を検討することになる。

SATが大きなコードを一度に解析することは向いていないことは、実開発では本質的な問題にはならない。

検証作業は本来、オブジェクトや関数=>コンポーネント(あるいはサブシステム)など小さい粒度から大きい粒度の順序で、検証を積み上げ式に実施していくことが重要である。

つまり、SATソルバエンジンを搭載した解析ツールを検証作業の過程で段階的に利用するのだ。

もし、いきなり一度に大きなサイズのソフトウエアを、何らかの解析ツールにかける事を実施している企業があれば、現在の開発や検証作業の進め方が間違っていると思った方が良い。

開発対象の大規模化&複雑化に伴い、エンジニアが人力のみで、十分なレビューやテストを実施することは限界である。既に限界を超えている状態である。

科学的なアプローチとツールを利用した技術戦略を利用しないで、人海戦略や担当者任せのアドホックな開発が実施されている企業は、設計が不十分であり、レビューやテストが不完全なままの状態で出荷することになる
このような体質はメーカーの倫理問題も問われる、遅かれ早かれ品質面でそのうち不具合による大きな事故を引き起こすだろう。

また、建築物の耐震偽装、食品の産地偽装など偽装問題続きで騒がれているが、ソフトウエアの分野でも今のままの現状が続けば、「品質の偽装」をおこなう企業が出てこないとも限らない。

そのためにも、深夜までの残業、派遣社員に依存した人海戦術、安易な国内外へのアウトソーシングという「一時しのぎの方法」から脱却し、ソフトウエア開発改革が必要となる。

=HSCI Takanari Hashimoto(URL:http://hsc-i.com/)=

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ソフトウエア開発改革のアプローチ~そのニ:自動化とMDA、ATG、SATソルバ)

(ソフトウエア開発改革のアプローチ~その一:自動化とMDA)の続き

MDAについてはある程度開発現場でも認知が高くなりつつあるのだが、もう一つの検証作業の自動化という点についてはまだまり知られていないようである。

検証作業への自動化は、形式検証と形式記述の分野からの応用である。
形式検証と形式記述の分野からはいろいろ試みられているが、今日は下記について考えてみる。

  • ATG(Automatic Test Generation)によるテストの完全自動化
  • SATソルバによるコード解析

ATGについては、これまでブログや講演で説明して来たので簡単に済ませる。

ATGは、エレクトロニクスのなどですでに先行的に実用されてきた技術で、最近はソフトウエア分野で適用できるようになってきた。

ATG自体は特に特定のアルゴリズムや手法の名称でなく、テストケースを自動生成し、テストを自動実行するアプローチの総称となっている。

ATGを利用するには開発環境の利用が前提になる。
UMLで作成した詳細モデルから、テストコードを100%生成し、テスト実行も自動化されるものである。テストのカバレッジも自動で計測され、MC/DCを満たすことが可能となっている。

これまでに、テストケースのスケルトンを作成する開発環境は多数存在したが、テストコードを100%生成しテスト実行も自動化されるものはまだ少ない。

ATGを利用するには詳細設計がしっかり出来ていないといけない。MDAを実施できるくらいにモデルが詳細に設計がされていないと難しい。
しかし、逆に言えば、MDAを実践している企業には容易にATGの成果を利用できることになるために、企業の明暗が明確に出る結果となる。

これからMDAとATGを導入して品質と生産性を達成したいと考えている企業の多は、直ぐに導入することが難しいだろう。

要件定義から設計まで確実に実施している企業でないと不可能であるからだ。
そのために、MDAとATGを導入して成果をだすためには、並行してプロセス改善活動が必要となる。

プロセス改善にも一言言及しておこう。
プロセス改善と言うのは、経営ゴールや製品戦略を達成するために、現在の開発や生産から別の方法に移行することが不可欠だと判断される場合に実施することが多い。

もちろん、プロセス改善は始まりと終わりがない継続的な活動であるが、目的が明確になっていない改善活動がしてはならない

つまり、技術革新をするためにプロセス改善を推進する訳けだ。逆に言えば、技術革新が伴わないプロセス改善は意味がない

品質と生産性向上に対して具体的かつ客観的な視点から効果を期待できる技術革新を盛り込まずプロセス改善しても意味がない言う訳だ。

残念ながらCMMIで成熟度レベル4や5を達成しても品質と生産性の向上や他社への競争の源泉が存在していない企業が多数みられる。CMMIの成熟度達成が目的になった結果である。あるいは、プロセス改善の本質を理解せず実施してしまっているからだ。
心当たりのある企業はプロセス改善活動に対し、是非考え直してみて欲しい。

誤ったプロセス改善をしないためには、メーカーでプロセス改善をする場合に、専門技術者を中心にプロセス改善体制を編成し推進することが最重要となる。

その上でMDAとATGなど先端技術を導入して成果をだすための開発プロセスや開発環境を利用した開発手法の確立を進めるべきである。もちろん、MDAとATGの採用が、自分たちの製本開発に効果的であるかという調査と判断は事前にしっかり必要である。

CMMIによる改善活動は大変効果があるが、実施方法が間違ってしまうと何もならないと言うことを再度認識して欲しい。

(ソフトウエア開発改革のアプローチ~その三)へ続く。

=HSCI Takanari Hashimoto(URL:http://hsc-i.com/)=

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ソフトウエア開発改革のアプローチ~その一(自動化とMDA)

製造業のソフトウエア開発は、開発する製品の数と1つ1つの製品のソフトウエア規模、複雑度が年々深刻な状態になっていく。

生産性や品質に問題を抱えながらも、抜本的な解決方法見出せず、深夜までの残業、派遣社員に依存した人海戦術、安易なアウトソーシングという「一時しのぎの方法」になっている。

大手メーカーからすれば、正社員を減らし派遣社員に依存した人海戦術、下請け会社への委託がコスト削減になるだろうが、中国、ベトナム、イスラエル、インドなどのソフトウエア開発新興国の人件費に比べれば圧倒的に高い人件費になる。

また、そもそも戦略なき人海戦術では、生産性や品質に問題への有効な解決方法になっていない。

さらに、現在および今後のソフトウエア開発の生産性や品質に問題は、何か1つの方法で解決が期待できるようなものでは無い。多角的なアプローチによる問題解決が重要である。それだけに、企業の真剣な抜本的な開発への研究と取り組みが重要となる。

それでも、「あれもこれも」と散発的な取り組みになってはならないので、各企業の向かうべきゴールと課題を発見し、解決アプローチを絞り込み、戦力を集中させることが大切となる。

さて、ソフトウエア開発の問題解決に向けて色々な取り組みが存在する中で、今日はソフトウエア開発の「自動化」のアプローチについて一部考えてみる。

ソフトウエア開発プロセスの中で自動化が期待されている作業はいろいろ存在する。
この自動化は単に開発環境(ツール)による自動化の効率化だけでなく、多くは作業ノウハウと成果物の「再利用」という考え方とリンクさせている。

MDAによる技術は、UMLで設計したモデルを100%コード生成し、コンパイル、リング、実行およびシミュレーションが可能になどが可能になる。

特に品質と価格競争力が厳しく問われる組み込み系のソフトウエア開発では、確実な開発コストの圧縮と品質を期待できるアプローチの1つだ。それだけに、自動化は大きな成果を得るための重要戦略である。特にEU企業は粛々と取り組んでいる。

そして、MDAでは要件定義から設計までの作業ノウハウと成果物を再利用することがもう1つの大きな狙いである。と言うよりもこちらが本来プライマリーな目的である。

特に新規開発では上流作業は重要かつ専門性が問われる負荷の高い作業である。
この上流工程の部分の作業ノウハウと成果物は継続性の高い製品開発が特徴である組み込み系のソフトウエア開発では再利用しない手はない。

つまり、MDAとは「作業ノウハウと成果物の再利用」と「モデルから100%のコード生成と100%のテスト自動化」をセットで利用するもである。

平たく言えば、PIM(Platform Independent Model)の再利用であるが、OMGなどが定義しているPIM以外にも現場作業で再利用しなければならないものは多数存在する。
OMGのMDA定義はアーキテクチャ上の定義に焦点が置かれているために、開発作業で必要となる色々な作業ノウハウや作業成果物については事実上言及されていない。
それだけに、各企業が自らのMDAアプローチを確立することが成功の一歩である。

(ソフトウエア開発改革のアプローチ~そのニ)へ続く。

=HSCI Takanari Hashimoto(URL:http://hsc-i.com/)=

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2008年12月21日 (日)

書籍「Grails徹底入門」

今日紹介する書籍は「Grails徹底入門」(翔泳社)である。
私が親しくさせて頂いているメタボリックスの山田正樹氏(http://www.metabolics.co.jp/)と数人の方達によるGrailsの詳細な解説本である。

本書はシステム開発で威力をもたらすGroovyとGrails自身の解説とGroovyとGrailsを活用したアプリケーション開発方法が徹底的に解説されている。

Grails

Grailsとはエンタープライズ系のフルスタックWEBアプリケーションフレームワークである。GroovyはJavaと極めて親和性の高い動的なスクリプト言語として設計された。

Grailsのメリットと特徴は、Java開発で蓄積された経験や資産(品質、信頼性、スケーラビリティ)をそのまま活かせるという点で、システム開発をこれまで以上に迅速に行なうことが可能となる点である。

最初手にしたときは、内容の詳細さとボリュームから洋書を翻訳したのかと思われた。
500ページ以上のページ数があるからだ。
昨今の出版不況の影響か、それとも、日本人技術者が書籍を読まないせいか、日本人が執筆する書籍はごく初歩的な入門レベルに留まっているページ数が少ない書籍が多いからである。

そういう意味で、本書はボリュームと内容の両面でGroovyGrailsについてとも学習したいエンジニア管理者にとっては貴重な書籍である。
インターネットで多くの情報を検索できる時代であるが、散発的な情報収集になりやすい。その点、本書は体系化された一貫性のある情報を手に入れることが可能である。

本書はGroovyとGrailsの解説から始り、ドメインモデリングアキテクチャ設計テストの解説なそ実業務で必要となる知識を、アジャイル開発ユースケースクラス図GUI画面によるサンプルを用いて詳しく解説されている。
単にGroovyとGrailsの紹介ではない。

GroovyとGrailsを理解しながら、モデル駆動開発オブジェクト指向開発ドメインモデリングMVCによるアーキテクチャ設計モデリングの基礎を合わせて理解したい方には最適な書籍だ。

=HSCI Takanari Hashimoto(URL:http://hsc-i.com/)=

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2008年12月19日 (金)

「体力と精神の限界をどう克服するか?」奇跡の実体験談

今日も朝のニュースでビッグ3の話題やデパートの売り上げが非常事態にあることを伝えていた。

今回の大不況は、経済的にも厳しいが、人々のメンタル面が参ってしまわないかという不安もある。
先が見えないために精神的な負担が大きいようだ。

今日は私が「体力と精神の限界をどう克服するか」という点において非常に感銘を受けたことを紹介したい。

もうずいぶん前になるが、日本経営合理化協会の理事長をされている牟田学さんから
ご自身が執筆されている「社長業実務と戦略」(PHP研究所)という書籍を頂いたことがある。

大学で教えるような経営理論とはまた異なり、実務の経験からまとめられた内容で密度の濃い書籍となっていて、何度読み返しても新しい気づきが得られる。
PHP研究所は、松下幸之助さんの書籍が多数出版されている。実務に裏打ちされた書籍を多数出版している印象がある。

さて、この書籍の中に「体力と精神の限界をどう克服するか」について強く印象に残った実践的な記述が登場する。

著者である牟田の尊敬する方に志水さんと言う方が存在し、その志水さんの第二次大戦中のシベリア強制労働の時の体験談が記述されている。
志水さんは過酷なシベリア労働を生き抜いた日本人である。
以下に、そのエピソードの内容の一部を紹介する。

シベリアの捕虜となっている日本兵が、一日わずかのコウリャン粥しか与えられない状況で、ツルハシ一本によりシベリアの凍りつく土地を掘る作業が何日も続き、やせ細る日本兵が一人、また一人と死んでいく日が続いたというのだ。
気が付くと自分が隊長を務める班の日本兵は半分に減っていたそうである。

生きている他の日本兵も誰もがやせ細り、憔悴しているのだが、そんな中、別の隊長の班にやせ細っているが目に力があり、とても死にそうにない一人の若い兵士が居ることに志水さんが気がついたという。

志水さんがその若者に「君は、どうして元気なのか?」と尋ねた。
その若者は「私には○○がある。」と言ったのである。

志水さんはその若者の答えを一生涯忘れられない言う。

そして、志水さんは自分が隊長を務める班の日本兵をすぐに召集し、若者から聞いた「ある方法」を毎日実践するように厳命する

これにより志水さん班の日本兵は一人の落後者もなく、シベリアの強制労働を耐え抜き日本に帰還している。

このエピソードを読んで、私も驚いた。若い日本兵の回答は意外と言えば意外である。
しかし、納得できることも多く、直ぐに生活の中に取り込むことができる。
というよりも、多くの方は何らかの形で行っているかも知れない。

この当時の若者が回答した方法は、現代社会に中で実践することは非常に簡単であり、時代や環境は全く関係なく行える。

このエピソードに興味を持ち、志水さんが質問したその若者の答えを知りたい方は、書籍「社長業実務と戦略」を読まれると良い。
その方法を隠すわけではない、ブログで書籍の内容の感動を上手く伝えられない気がするからである。

日本に生きて帰れる保証が全くない厳寒のシベリアでの労働は、体力的にも精神的にも限界の状況にあっただろう。
今日の大不況下にどうあるべきかという参考になるかもしれない。

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2008年12月18日 (木)

サラリーマンの転職成功法

今日はサラリーマンの転職について考えてみる。

先日、書店に行くと自己啓発の書籍と共に「転職のノウハウ」に関する本が数多く見られた。

往年の終身雇用の時代は完全に終わりを告げ、不景気の時代と言えでも転職が盛んに行われるのだろう。

あまりに数多く転職ノウハウ本があるので、どのようなことが書かれているのか手にとってみた。

感想はこれらの転職本にどうも違和感を覚えるということだ。

著者の多くは転職を仲介する転職エージェントの会社の方のようである。または、以前企業の人事部で働いていた方達である。

転職の意義や心構えなどがつらつらと書かれている。まぁ、この辺りまでは一般常識的なことが書かれていて可もなく不可もなくである。

しかし、履歴書や職務経歴書の書き方、企業が求める人物像、戦力への期待、応募してくる転職者の選定方法、企業の本音などの部分になると内容がどうもおかしい。
ちょっとオカシイ、中には根本的に間違っている記述が多い気がする。

転職エージェントの会社の方は日々の業務で、企業の人事部の方と話をすることが多いだろう。人事部から情報を得ることが多いのである。

しかし、メーカーや金融など分野や職種を問わず転職者のニーズと選定は現場の部署が判断するので人事部はあまりよく分かっていないケースが多い。

人事部は、企業として全体的な転職者の応募の窓口や雇用調整および入社に関する規則などの管理はするが、現場の専門的な業務内容や現場が欲しがっている人材のことはあまり理解していない。
これは職種上仕方がないし、責めることはできない。

また、人事はあくまで一般的なことしか転職エージェントなど外部の人間には話さない。
いくら「ここだけの話ですが」というフレーズとともに話をしても、重要な本音や社外秘の事は話さない。それを真に受けて転職エージェントの方が書籍にしているとしか思えない。

昔から人事方針や採用情報は企業の社内でもトップシークレット扱いで、同じ企業内の人間でも情報を不用意に社員には伝えない。

管理者と言えでも人事方針や採用情報は最後の最後まで知らされないことが多い。企業の最新技術成果や研究内容と同じくらいトップシークレット扱いなのだ。
だから、たやすく社外の人間に話すことはしない。

そもそも、書籍の執筆者自身が特定の業種のスペシャリストであり、企業の現場で働いた経験と複数の転職を経てキャリア形成した経験がない限り「真の転職ノウハウ」など書けないだろう。

現場は景気が良かろうと悪かろうと、いつの時代も常に優秀な人材を求めている。優秀な人材は常に圧倒的に不足している。これは絶対的に事実である。

ただし、企業が採用できる転職者は毎年企業の業績に応じて絶対数が決められているので、特定の部署ばかり転職者を採用して、部署間で転職者の採用チャンスに不公平が生じないような調整も必要となる。

企業の雇用のバランスや人数の枠の問題で、現場としてかなり魅力を感じる優秀な人材が転職に応募してきても採用できないケースもあるのだ。
決して、能力や経験で不合格になるケースばかりでない。

一方、応募してくる転職者の多くは、何が優れているのか全く意味不明の応募者が多い。面接にたどり着く前に書類選考で落ちる可能性が多い。面接でも自分の経験と能力をアピールできない方もいる。スキルと経験が無ければ仕方がないが、実力がある場合は残念な結果になる。

転職者を採用しようとする企業は、転職者希望者に対して「なんとかいいところを聞き出そう」という気持ちはあまりないと思う。転職の面接はあくまで「オーディション」であり、自分の能力をアピールし、面接官に伝えられなければ「不合格」になってしまう。

私自身エンジニアとして国内、外資系、コンサルティングファームへと転職し働いた経験がある。そして応募してきた転職者の選定側になったこともあるから身を持ってわかる分かるのである。

是非知ってほしい履歴書、職務経歴書の書き方、面接の受け方は確実に存在する。
しかし、それは採用をする現場の人間の視点を持ち合わせていないと絶対に分からない。
転職者を採用したい現場の面接官が、応募者の職務経歴書の「どこの何を見るか」、面接では「何を知りたいと考えているか」をきちんと理解する必要がある。
実のところかなり「専門的かつ実践的なスキルの所有と業務での実績と経験」を非常に意識しているのだ。

そのため難しい資格と言えでも、資格を記載することがアピールに効果的とは言えない。資格はあくまで判断の1つの指針にしかならない。

これまでどのようなことを実践してきたか?、何ができるか?職場に来たらどこまで活躍できるのか?を、面接官が普段実施している業務に対して、応募者がこなせる能力があるかを冷静に観察している。

私はこれだけ活躍できる人間であり、私を採用するれば企業にとって大きな戦力であると言うことを自信、スキルそして経験と共に見せなければならない。

ただし、決して実力以上の事を言っても相手にはバレることになる。同じ業種の人間である以上短くて5分、長くても30分話せは大体のスキルや経験、自社の社風と職場で活躍できるタイプであるかどうかが分かるのである。

ただし、転職する方にはいろいろな事情や背景がある。単純に転職について論じることはできない。

また、転職が絶対的に良いとも、悪いとも言えない。この点はやはり注意しなければならない点であることは確かだ。

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2008年12月15日 (月)

「失敗パターン」から抜け出し、自分のやりたい事を達成する方法

昔から知人や知人から紹介された方に良く聞かれる質問がある。

「自分が望んでいることを達成させるには、
どのようにしたらいいのか?」と言う質問である。

各自ぞれぞれの指向性や専門性があるので、キャリア形成や人生を
どのように送るかは人ぞれぞれと思うが、誰にも共通しているのは

「自分の望むように行動したい」

という事だろう。

実は、ちょっとしたことを意識し習慣化すれば「自分の望むように行動したい」
という願いは可能となるのだ。

もちろん、世界一の金持ちに成るとか、今すぐ豪邸を持ちたいとか等の
遠大な希望はなかなか達成は難しいが、現実的な希望や夢を達成する
ことは充分可能なのである。

巷では最近自己啓発系の書籍やセミナーが非常に多く存在している。
そして、かなり売れているようである。

それならば、俗な言い方をすると成功する方がもっと沢山現れてもいいようだが、
どうやらそういう傾向は見られない様である。
(何をもって成功するという議論もあるが。)

もし自分が考えたように行動したいのなら、巷に存在する成功のパターン
を意識し行動するのではなく、多くの方が犯しやすい「失敗の行動パターン」
をとらないことが最重要なのである。

物事が今ひとつ上手く結果を出せない方の多くは、本人が気が付かないだけで、
「失敗する行動パターン」を常に繰り返していることが多いのである。
これでは上手く行かないのは無理がない。
アクセルでなく、ブレーキを強く踏んでいるの状態なのだ。

この失敗する行動パターンは本人が気がついていないので修正することが
困難なのであるが、気がつけば1つ1つの失敗の原因を直すことはさほど
難しくない。

イメージを持つために簡単な例を出そう。

以前同僚で体重の増加を気にしていた人間がいた。
太っていない人間から見ると同僚の食事の量や選択する飲料水の種類
にやはり問題があるのだが、本人は気がついていないのである。
毎日のように同じ食生活を繰り返しているにも関わらず、本人は
真剣に体重を気にしていた。

確かに異常なほどの食事の量や食事内容ではないから本人は他人との違いが
気がつかないのかも知れない。しかし、普通の人が見れば明らかに太るための
食事をしているようなものであることは直ぐに分かる。

時間の効果的な使い方が出来ない方も同じである。明らかに無駄な行動パターン
や非効率な作業の進め方が多いのだが、本人は気がついていない。
このようなタイプの方は、おそらく一日が24時間でなく48時間あったとしても、
時間を浪費してしまうので時間不足なるはずである。

以上は説明のための簡単な例であるが、全ては同じである。

人間の能力は本来同じであるから、「失敗の行動パターン」をとらないことが、
各個人のやりたいことを実現する一番の方法なのである。
もちろん努力は必要であり、決して努力なしで希望が達成できる訳けではない。
この点は勘違いしてはならない。
自分が行動した分だけ、結果も付いてくるというこを目指すのである。

パレートの法則で「2:8の法則」があるが、結局自分のやりたいことが実現
できないと思う方は、あまり本質でない「8」のほうに時間と神経を浪費
してしまい、その方の能力を上手く発揮できていないだけである。

「2:8」の無駄となっている8の行動を減らすだけで、相当大きな結果が得られる。
8もある無駄な行動を減らさず、2の側を3や4にしようと懸命に努力するのは大変だ。
誰が考えたって8のほうの無駄を減らせば、必然的に2の側が3や4に増えるのだから。

この無駄な行動を止めないで、多くの成功本にある
「希望が達成したときのイメージング」

「ゴール設定を紙書いて貼る」
ことを行っても、アクセルとブレーキを同時に踏むことになってしまうことになる。

手帳によるスケジューリングも効果が得られず同じことになる。
本人が知らず知らず実施している無駄な行動である「失敗のパターン」が
分からないのだから、どのような手帳を使てスケジュールしても
「失敗のパターンの行動」を繰り返すことに変わりはない。

悪循環は成功本やセミナーで知った方法で思った効果がでないと感じると、
別の次の方法を探し飛びつくことである。
「青い鳥シンドローム」とも呼ばれることもある。
きっと凄い方法があると思いこみ、次から次へといろいろな方法を
探し求めてしまうのである。

これは英語学習法でも同じ現象が起きている。
私の場合、仕事で英語が堪能方や同時通訳の方のように英語をビジネス
にしている方と話す機会が多い。
通訳の方や英語が堪能なビジネスマンから楽な方法で英語を身につけたという
話を今まで私は聞いたことがない。

それにもかかわらず、巷の英語教材で時々耳にする
「聞き流すだけで英語が身に付くとか」、
「文法など知らなくても構わない」
言う宣伝に飛びつく方が多い。
これも「失敗の行動パターン」の1つである。

英語を確実にマスターしていく方は、時間を無駄にせず、
正攻法の学習を行い確実に上達しているである。

もし、「聞き流すだけで英語が身に付くとか」、「文法など知らなくてもOK」で
英語がマスター出来るメソッドが存在するなら、プロ中のプロを養成する通訳
の学校で採用されているはず。
しかし、そのような方法は通訳の学校や英語を使う職業に就きたい人を教育する
専門学校などで採用されてはいない。

ちょっと考えればすぐ分かるはずであるが、知らず知らず
「失敗の行動パターン」を取る行為はここでも見られる。

各自の「失敗の行動パターン」を発見し、自分の希望を達成させるフレームワーク
が存在する。コーチをすることもできるのであるが、自分の行動にまじめに向き合い
改善に取り組む方でないと指導しても意味がない。

その方の「「失敗の行動パターン」を明確にし、ゴール達成への動機付けを
確認した後、モチベーションを低下させないような方法をとるのである。
決してマジックや怪しい方法でなく科学的&心理的な方法が昔から存在する。

お互いに信頼関係がないとコーチングやメンタリングは成立しないことが
多いので、面識ある方や知人から紹介された方のみ以前実施していた。

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2008年12月13日 (土)

「RoseRealTimeからRhapsodyへの移行」技術資料完成

以前このブログで「IBM社のRoseRealTimeによる開発からIBM社のRhapsody環境への移植についての技術資料」を作成していると書いたが、技術資料が完成した。

内容はRoseRealTimeの特徴的な機能である「カプセル」「ロール」「ポート」「プロトコル」などをRhapsody環境ではどのような設計により対応できるのかを解説した技術資料となっている。

今回の「RoseRealTimeからRhapsodyへの移行」技術資料は2つである。

RoseRealTimeにより「カプセル」「ロール」「ポート」「プロトコル」などを用いて設計したモデルをRhapsodyで等価なモデルを作成する「モデル編」の技術資料と、RoseRealTimeで生成したコードをRhapsodyに取り込む「コード編」である。

下の写真をクリックすると「モデル編」の資料の一部が俯瞰できる。資料のボリュームが多いので全てを表示できないの事と、イメージが分かるようにサムネイル形式で表示できるようにした。

Rrt2rsdt

RhapsodyのもつMDAメカニズムであるOXFについては、すでに資料を作成済み。こちらを理解しているとより理解が深まる。

OXFについては、さらに付加的な技術情報を追加した色々な資料を作成中である。

今回作成した資料は自分の会社のWEB(http://hsc-i.com/)に公開することを検討している。

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製造業の企業改革と技術革新

晴れた土曜日で気持ちがいいが、今日は休日出勤で仕事をしている。ここ最近特に私の会社に仕事のオファーが多いからである

12月に入り日本ではボーナスと給料でサラリーマンにとっては一番いい時期のはず。忘年会、クリスマス、大みそか、正月とイベント続きの日本の師走であるが、昨今の不景気であまりいいニュースはないようである。

不景気の元凶はUSのサブプライム問題に端を発しているが、日本の企業も以前から抱える構造的な問題がある。

日本は製造立国であり、製造業に対して国も企業も真剣に将来を考えないと日本が沈没する。少子化や理科系離れ、アジア諸国、インドなどに比べ高い人件費の問題である。

USはかっては世界有数の製造業の国であったが今は見る影もないくらいに衰退している。表面的な利益を追求するバーチャルマネーゲーム産業に走り、製造業が衰退したのだ。

USのようになってしまった国が、一度バブルがはじけてしまうと、国の基幹産業が弱いために立ち直るのは難しい。ここに現代のサーバー空間におけるマルチプル経済の怖さがある

現在のインターネットを活用したマネーゲームはバブルが起きやすく、レバレッジを使った実態がない売買が繰り返されて最後に崩壊に向かう。結局金の亡者になりすぎた結果だ。

日本では今回の不景気を機に、製造業も生き残りをかけて真剣に技術革新や企業改革を実施しようという企業も多いようで、私の会社には依頼が多い。
今の不況を転機に「災い転じて福となる」結果をもたらすことができるかは企業の判断と取組次第である。

表面的な改革や改善活動でなく、真の競争力を築く技術革新や新しいテクノロジーの活用、そして優秀なエンジニアの育成が必要である。

一時的な価格競争の確保や労働力の獲得のために、安易に海外にアウトソーシングしたり部品を社内で内製せず外から調達することに頼ると、長期的に見て確実に企業の競争力の低下につながる。

真の企業革新を実施することが大切だ。

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2008年12月12日 (金)

組込み・リアルタイムシステム向けオブジェクト指向開発環境「Rhapsody」のMDAメカニズムOXF(Object Execution Framework)の詳細解説資料

生産性と品質向上およびソフトウエアのモデルレベルからの再利用を実施する上でMDA(Model Driven Architecture)が熱心に取り組まれている。

特にインドや中国などの低価格の人件費と圧倒的な人口に対抗するには、科学的なアプローチがないと日本は立ち行かなくなる。

MDAによる開発を実践するために欠かせない組込み・リアルタイムシステム向けオブジェクト指向開発環境「Rhapsody」の自動コード変換エンジンメカニズムであるOXF(Object Execution Framework40ページに亘る詳細解説資料を作成した。

ただし、オブジェクト指向、デザインパターン及びRhapsodyの基本的な知識がないと、今回作成したOXFメカニズムと設計ノウハウは理解できない。さらにリアルタイムシステムの基礎知識もあることが望ましい。

HSCIとコンサルテーション契約をされた企業にのみ配布と解説を実施している。

詳しくはHSCIのホームページの「What'sNew」(http://hsc-i.com/)を参照して欲しい。

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2008年12月11日 (木)

やっはり世界は広い

仕事で世界に出張することが多い。プライベートでも旅行が好きなのでなるべく出かけるようにしている。

それでもまだまだ世界中の国のほとんどは行ったことが無い状態である。地球は小さくなったと言うけれど、人生の多くの時間を費やしてもいける国は限られているのかも知れない。

体力があり行動力がみなぎっている若いうちに色々な国にいくことがいいのだろう。歳を取ればそれなりの旅行の楽しみ方があるが、体力が無くなれば行けないような土地もある。多少の無理や冒険も若くないとできない。

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2008年12月10日 (水)

書籍「ソフトウエア博物誌」byマイケルジャクシソン

今日紹介する往年の名著は、マイケルジャクシソンによる書籍「ソフトウエア博物誌」である。初版は1997年4月とある。

マイケルジャクシソンというと歌手のマイケルジャクシソンを連想するが別人である。

ソフトウエア業界で開発に携わっている方なら、マイケルジャクシソンを知らない方は少ないだろう。JSPアプローチの開発方法論で有名である。
今だ積極的に興味深い書籍を出版し続けており、決して過去の人ではない。

この書籍「ソフトウエア博物誌」は、1つ1つのテーマが読みきりタイプのエッセイから構成されて1冊の書籍になっている。

内容は論理学と形式記述についておもに取り扱っているが、ソフトウエアの話題を絡めて楽しく読ませる工夫がある。ソフトウエア工学を体系的に学習する学校の教科書とは全くことなる趣旨で書かれているので興味深く読める。

残念ながらこの書籍はトッパン出版社から発売されていたが絶版である。

翻訳者の一人の酒匂さんとは私がオージス総研のコンサルタントだった時代に何度かお会いしている。その時から既に独立されてご自身の会社でコンサルティングをされていた。

酒匂さんの翻訳される書籍はどれもが重要な内容のものばかりである。そして、だれもが簡単に翻訳できる書籍ではない。酒匂さんのソフトウエア開発への熱意が感じられるものばかりである。

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2008年12月 9日 (火)

携帯電話ノキアの日本撤退

先日携帯電話ノキアの日本撤退がニュースで流れたが、ドコモについでソフトバンクも予定していた新しいノキア社の携帯電話の発売中止の連絡があった。

個人的には、ここ数年間ノキアの携帯電話を3機種連続で愛用してきたので残念だが、客観的にみた場合は仕方ないと思う。

世界的に圧倒的なシェアのノキアの携帯電話が日本市場でなぜ惨敗したか?理由は簡単である。日本の顧客の満足度を全く満たしていないからである。

  • 携帯電話の操作性が非常に悪い(日本の携帯電話に慣れている方には驚くと思う)
  • USBケーブル、充電器のコネクタの形が特殊でコンビニや量販店などで売られている サ ードパティーのアクセサリーが利用できない。これがはっきり言って致命的である。利用者の利便性を全く考えていない。
  • ハードウエアの完成度が低く日本の携帯電話と比較してチャチな感じが否めない
  • 日本で人気ある機能が搭載されていない
  • ソフトウエアの動作速度が遅い(特に電源を入れたときの立ち上がりの遅さは異常だ)

以上は、あくまで個人的な感想だからバイアスがかかっているかも知れないが、日本に市場参入ししてから何年も経つのに全くノキアに改善の変化がないのだから日本でシェアが増える訳がない。

ノキアの市場参入当時から気になっていたのは、日本携帯市場の分析と自社携帯の競争力の分析のズサンさである。ノキアの携帯電話は日本製と比較して見劣りするにも関わらず「海外で売れている機種をそのまま持ってきました」というノリである。

日本人は外国の方よりも携帯電話を使い倒す。お財布携帯機能で買い物をし、携帯電話で音楽を聴き、ブログを書き、小説まで読み書きする。このような市場にも関わらず、ノキア社の携帯電話では対応されていない機能が多い。

私の場合、海外出張が多いので海外での利用を想定して一番シェアがあるノキアにしていた。だが、日本で携帯電話を利用する方にはあえてノキアにする理由が全く見当たらない。

日本でのビジネスは甘くない。以前ウォールマートが鳴り物入りで日本市場に参入して来たが、やはり完全撤退状態であるように、日本の顧客の感性ニーズを無視したビジネス戦略ではNGだということだ。

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2008年12月 3日 (水)

巨匠建築家黒川紀章の「黒川紀章ノート」

私が折に触れて読み返す本に「黒川紀章ノート~思索と創造の軌跡」がある。

黒川紀章氏と言えば、既に他界されたがその功績はあまりに大きく、一言で説明するのが難しい。晩年の黒川氏は選挙活動のイメージが強いから、若い方は黒川氏の凄さが分からないかも知れない。

常に新しいテーマの建築で、TVや雑誌の露出度も高い黒川氏であったが、圧倒的な創造性や設計能力はどのように身につけたのか昔から興味があった。

黒川氏は若いころから単なる建築家の域を超えていて、ファンションや生活全般にまで注目されていためにカリスマ性が高かった。若いころから黒いスーツのファッションを着こなし、まるでタレントのようにTVや雑誌へ出演している。今でこそ黒いスーツは誰でも着ているが、以前は黒いスーツは喪服しかなく、日本では誰も着なかった。

そしてあの世界的な活躍であるから、黒川氏の才能が尋常でないことは誰にでもわかった。全く建築のことなど興味無い方でも、黒川氏を知らない人は少ないから、建築家としてここまで有名なのは異例中の異例だろう。

黒川氏の知識と大学院性の若いころから世界的に活躍していた原動力はどこにあるのを以前から知りたかった時に出くわした書籍が「黒川紀章ノート~思索と創造の軌跡」である。1994年に出版されており、約600ページ近くにも及ぶ

内容は相当に貴重なことが書かれており、内容の専門性から見てゴーストライターが書いたとは考えにくい。かなり学術的なことが図面や当時の新聞記事、学会論文などを掲載しながら解説がされている。

これを読むと黒川氏の凄さが改めて理解できる。建築の知識はもちろん、科学全般、文学、歴史に深く通じていることが分かる。やはり、ここまでの知識がないと都市全体を設計するようなことは出来ないのだろうか。。。

ただし、建築を専門とする人以外の方がでも十分読むことができる。それは黒川氏が研究している内容が量子力学や宇宙論、心理学なども含め多岐に渡るため、もはや建築学と言う範囲を超えた内容であるということも大きい。おそらく創造的な仕事をされている方には、知的好奇心を満たす内容と思う。
この書籍については、後日また取り上げたい。

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2008年12月 1日 (月)

書籍「An Introduction to DataBaseSystems」

今日紹介する洋書はデーターベースの分析・設計の書籍である。

タイトルは「An Introduction to DataBaseSystems」である。
もう、相当昔に購入したから随分経過したことになる。購入当初から気に入っている書籍だ。

タイトルにはIntroductionとあるが、書籍は800ページ以上もあり分厚い。字も結構小さいので、情報量は相当なものだ。

日本の書籍の感覚で言えば、かなり高度な部類に入ると思うが、世界標準ではあくまでタイトルに「Introduction」が付くのだろう。

内容は入門から正規化の方法や最適化の方法やかなり高度なことも詳しく解説されている。英文は読みやすく、解説も丁寧だ。そういう意味では、パラパラとページをめくった印象よりも読みやすい。

データーベースの分析・設計に関わるエンジニアはぜ一冊押さえておきたい書籍である。

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