RUPによるCMMIの実装について
RUPはRational Unified Processと言って、ソフトウエア開発&プロジェクト管理の汎用プロセスとして有名だ。もともとヤコブソン氏のOOSE (Objectory)やブーチ氏のBooch法、ランボー氏のOMTを効果的にマージしたプロセスである。世界の多くの企業がソフトウエア開発に適用している。RUPはプロセスの進め方はOOSEの影響が一番強く出ているが、近年は色々な作業が追加され、より総合的なプロセスへと成長している。
さて、このRUPだけれども多くの企業が開発に利用しているため、 SEIのCMMIを用いて企業が自分達の組織の成熟度を評価するときに、レベルの達成に大きな影響をもつ。
RUPを用いて開発を行うときに、SEI-CMMIのレベル達成を意識した利用は十分可能だ。実際に世界中の多くの企業が取り組んでいるし、 RUP自体にもCMMIへのガイドが説明されている。
先日のラスベガスで実施されたRationalのカンファレンスでもCMMIのレベル3をRUPを利用した事例が紹介され、比較的大きな会場にも関わらず立ち見の人が多くいたから、RUPとCMMIの注目度が理解できる。
しかし、RUPを使ってCMMIの各プロセスエリアを実現するには少し注意がいるのも特徴である。この辺はCMMIの深い理解とRUPの深い理解の両方が必要になる。
これは、RUPは開発のためのプロセスで、CMMIは組織・プロセス改善のモデルという目的の違いから来ているか当然である。
分かりやすい例を挙げると、RUPではCMMIで言う「プロセスQA」活動が特に明示的にかかれてないから、ここを明確に実施しないといけない。また、RUPにはCMMIでいうプロセスエリヤと対応する関係の活動を自分達で検討しないといけない。まぁ、この問題はRUPには色々詳しく書かれているので単なる整理・対応の問題なんだけど、RUPを理解していないと出来ない作業である。 RUPの良さを活かせないからね。
CMMIとRUP自身のお話しはまたの機会に分かりやすくしたいと思う。
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